『This is it』

前日に引き続き20時半まで仕事が長引いたのち、ご飯も食べずに慌てて新宿ピカデリーに駆けつけ、21:30からの『This is it』を見てきました。

は〜、良かった!良かった!良かったです。

日本で普通に生活していると、正直、目に入ってくるのはマイケルのアーティストとしてのパフォーマンスの素晴らしさではなく、ゴシップばかり(今回が10年ぶりのツアーになるはずだったので、逆に言えば、ずっとそういう活動をしていなかった・できなかったので、ニュースもならないでしょうし)。

なので、彼の悲報を聞いたときにも、驚きはしたものの、あまり報道を見て騒ぐ気になれませんでした。その後、マドンナとマイケルが取り合ったという日本人ダンサーKent Moriの話で、マイケルの幻のライブにちょっと関心が起こりつつも、何も考えずに過ごしていたところに、この『This is it』。

リハーサル映像中心で、マイケルのパフォーマンス力が見れると聞き、基本的に音楽やダンスを題材にした映画が好きな私としては行くしかないなということに(クラシックバレエ団の密着ドキュメント映画とかも好き)。

10年ぶりのツアーライブの為に、リハに打ち込むマイケル。まず、ダンスのキレが素晴らしい。あ、あれで50歳!?マイケルよりも遥かに若いバックダンサー達も一緒に踊っているんですが、彼らがとにかく激しく一生懸命踊っているのとは違って、マイケルの動きには、滑らかさと正確さと余裕があるというか・・・

なんてノイズの少ない踊りだろうと思いました。体重が無いみたい。

歌声も高い!リハとはいえ素敵な踊りと歌声〜。

もちろん、声量などはリハ程度に抑えてやっているようですが、完璧な歌声のビデオクリップDVDと比較するなら、映画のほうは、曲の間奏や終わりの演出をどうするかを考え、マイケルが細かく周囲に指示を出している様子などが見られるドキュメンタリーという点が最大の違い。
マイケルの喋り方というのは、非常に優しくて可愛いです。

自分の楽曲を熟知し、より良い演奏や演出をリハで微調整していこうとするマイケル。アーティストだなぁ。

実は、マイケルの曲と縁が無いわけでもないんですよね。
高校に入学してすぐの部活紹介で、ダンス部の2・3年生がマイケルの『BAD』の曲で踊っていたのを見たのが、ダンス部に入学したきっかけでした。

もちろん、踊りはオリジナルと全く異なり、県内の振り付け師さんが高校生用に作ってくれた踊りだったのですが、なかなかクールな振り付けで、「かっこいい〜!!」と、即、心奪われましたw

ちょっとずつ覚えて練習して、文化祭で踊ったなぁ〜。もう殆んど忘れてしまったけれど、最初の入りと、サビというのかBメロというのか”〜You know I'm bad, I'm bad, you know it〜"のあたりの振り付けを思い出しました。

こんなに素敵なパフォーマンスを出来る人が、世界ツアー目前にしていなくなるなんて・・・。
突然の死は伝説になるのかもしれないけれど、50歳の人間が、このパフォーマンスを世界ツアーで見せ付けることによって伝説を作って欲しかった・・・と思わずには居られませんでした。

映画が終わってしまい、名残惜しさからか隣の席の人がズビズビしていたので、私も「なぜ死んでしまったんだ・・・」という気持ちで涙ぐんでしまいました。

※映画はエンドロールの最後まで着席していることをお薦めします。

思わず、アマゾンで注文してしまいました(汗)↓
『ヒストリー・オン・フィルム-II-DVD-マイケル・ジャクソン