THE PRIVATESワンマンライブ@下北沢Que_2/11

年末恒例のレッドクロスでのワンマンライブに行けなくて嘆息していたら、思いのほかすぐにワンマンライブの予定が入り、ホイホイと行って来ました。

ホワイト・ライブとまではいかないものの、朝から小雪ちらつくお天気。でも、むしろこういう天気のほうがちょっと燃えるよね!バンドの側も、こんな天気なのに来てくれて!という気持ちが少なからず湧くものだと思うので。

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5分ほど押して始まる頃には、開場はすっかり埋まっていた。体を揺らして踊っても隣の人にぶつからない程度の間隔があって、後ろのほうまで大体均等に人がいるという、理想的な動員数(笑)。レッドクロスだと踊るにはちょっと狭いので、Queサイズくらいでワンマンをやってくれるのが一番ありがたいかも。そして、年に1,2回くらい、私が初めてプライベーツを見て惚れたときのように、イベントのライブでAXサイズのステージでプライベーツを知らない観客にカッコいいライブを見せ付けて欲しい!


登場したプライベーツに女性ファンからちょっと「キャ☆」な雰囲気がでる。なぜなら、ショーネンは鮮やかなマリンブルーのニットにストール姿で、延原さんはカーキ色のコーデュロイっぽいジャケットで両袖を折り返して、レインボー色のボーダーマフラーを巻くというキュート(?)な服装だったから(笑)。
ショーネンはすぐにストールを外してしまっていたけれど、延原さんは汗をかいてもマフラーを外さない(笑)。

さて、ライブの一曲目、ノリの良い曲に踊りつきながらも曲名が出てこない私。まだアルバム全部は買い揃えていないので、知らない曲でも気にせず踊っているのだけれど、HPのセトリによると新曲だった。プラーベーツらしいノリの良い、1曲目にふさわしい曲。
「今日は雪の中、こんなにたくさん集まってくれてありがとう」
いやいや、こんな1センチや2センチの雪、屁でもないよ。むしろ素敵なスパイス!
そして『CAT FISH』、『I WANNA BOOGIE』が繰り出されると、あっという間にこちらの踊りも熱さを増していく。ベースのドライブ感が特に好き!
この辺で延原さんの1回目のギターチェンジだったかな?この日は4本のギターを使っていた。ギターチェンジの間、MCを押し付けられる乙ちゃん。なにやらニヤニヤしながら口を開いたと思ったら、「今日は新宿駅で殺人予告が出ているそうで〜」
バイクで移動するので自分には関係ないやと思っていたのに、雪が降ったので電車で新宿を経由しながら来ることになってしまったという乙ちゃん。実はその予告があったので、私は自転車で来るつもりだった。雪なので新宿駅を経由してきたけれど、南口方面には近づかないように移動したし、帰りもそうしようと思っていた。
「こういうときに限って、俺みたいなのがやられちゃったりしてね〜(笑)」
もちろん軽口だけど、ホント絶対にそんなことにならないでね!プライベーツ関係者の誰も!むしろ朝まで下北沢で打ち上げでも何でもしてて欲しいくらいだよ、と思った(結局、予告自体はいたずらで犯人の中学生が捕まったものの、後日にその兄が新宿で暴れて逮捕されたようですね…)。
そんな乙ちゃんのMCにチャチャ入れをする延原さん。
「いつも楽屋で『今日はMCでなに話したらいいのかなぁ〜』って困ってるのに、今日はニヤニヤしながらこのネタがあるから余裕だって言ってんの」
そんな感じで短いMCを切り上げ再スタート。先日の渋谷Duo Exchangeでの対バンイベントのときセトリから延原さんがすっとばしちゃった『I'M HOG FOR YOU BABY』も聴けた〜。
そして中盤にさしかかり『運の無い男』と『LUCKY MAN』。ロック少年らしい歌詞であり、女心をくすぐるよねw。延原さんの声で『誰にも相手にされず 誰からも愛されない そんな風になったらやりきれない〜』と歌われたり、『砂糖と塩を間違えて君が料理を作ったなら 悪いけど「ウマイ」なんて俺は言わないぜ〜』で視線がこっち方向に向いてたりすると、ヤバイ♪
ここで延原さんの前に譜面台が用意される。お、カヴァーをいくつかやるのかな?譜面は主に英語歌詞のカンペ用って感じかな。ソロのアコースティックでも定番の『MONA』や『JUST MY IMAGINATION』のカヴァーを差し挟みながら『気まぐれロメオ』や最新のアルバムの『MOVIN' STRANGER』そして『一人ぼっちのバラード』と、湿っぽくはならないけれど切なさまじりの素敵な演奏が続く。
『そんなくだらねぇ人間にだけは なりたくないぜ
 そんなくだらねぇ人間にだけ ならないでくれ BABY〜(一人ぼっちのバラード)』

と目の前で歌われると、思わず心の中で「うん!ならない!><」とうなづき返してしまう(笑)。

この日は、いつにも増してお口のほうも滑らかだった延原さん。今回、Queでのワンマンは久しぶりだということで、妙に気合を入れてきてしまったそうで。いつもはセトリもその日の直前にみんなに渡して「はい、今日はこんな感じで」だったりするのに、今回は練習スタジオを押さえて練習をしたプライベーツ。しかも予約した時間だけじゃあき足らず、2回も延長しちゃったって…カラオケ屋かっ!(笑)いやー、その練習風景が楽しそう。
前日も、曲順をあれこれ考えながら夜更かしをしていたら明け方になり、朝の6時にメンバーに曲順のメールを送ったりしたとのこと。
「朝の6時にメールってねぇ!(笑)」
対バンでは良く出演していると思われるQueだから、そんなにワクワクしながら準備してきてくれたなんてとっても意外。お客としてはもちろん嬉しい限り。こういうフレッシュな気持ちを持ち続けていられるから、27年も続けられるのだろう。
「でも、変に気合入れすぎちゃって、(序盤)なんかおかしかったよね?練習なんてしてもろくなことねーな!」こらこらw
別にカラ回っていたとは思わなかったけれど、本人的には変なテンションの演奏だったのかなぁ?
ちょっと素敵な話だったのが、ニートビーツのなべさんと「チェス・レコードのトリビュートアルバム作らない?」という会話をしたというくだり。素敵やん〜。
「チェス・レコードっていってもシカゴ・ブルースばかりじゃないんだぜ?」

そして中盤の長いMCでは、近況で何かあるかなという話から、実家の犬の話に。これが思わぬロングトークに(笑)。
実家に行った時のこと。実家で飼っている犬のブレイブ(?)を散歩に連れて行き、人気の無い河原で引き綱を外して自由に走らせてやっていると、野生動物を見つけたブレイブ(延原さんがなんて言っていたか忘れてしまった・・・。まぁイタチみたいな生き物)。その生き物を追いかけて、背の高い草が生い茂る中州へと川を渡って行ってしまう。そして待てど暮らせど帰ってこない…。ちょっと散歩のつもりで薄着で出かけてきた延原さん。日も傾き始めてどんどん冷えてくる体。靴も履いているものだけなので、ジャブジャブと冷たい川に入って中州のブレイブを捕まえる気にもなれず、ひたすらブレイブを呼ぶ。
延「呼んでも来ないから、ブレイブって名前が気に入らないのかなと思って、『ジョンー!』って呼んでみたりしたけど全然帰ってこないんだよ。まぁジョンって呼ばれても誰それ?だよね(笑)」
で、やっと帰ってきたブレイブに、俺を凍死させる気かとガッツリお説教したそうで。腰を少しかがめて、犬に大真面目に話しかけながら説教する延原さんの身振り手振りが面白かったw

無敵の『BOOGIE GO GO』で暗闇のなか体を揺らし、ラストは『DANCE』。

あれ!ILL ATTACKもSPIKE DRIVER BLUESもやらずに本編終わっちゃった!と思ったけれど、ワンマンなんだから当然アンコールに取ってあるということだよね!とアンコールの拍手。オカモトズとかのライブだと、このアンコールの拍手のテンポがすぐ早くなって終了して、またいちからスタートというふうになるのだけれど、年齢層のせいか拍手も落ち着いた感じで、一定のテンポが保たれたまま続く(笑)。

やっと暑苦しいマフラーや上着を脱ぎ捨てて、Tシャツ姿で再登場の延原さん。個人的なアンコールの楽しみのひとつは、このTシャツ姿が見れること、と言ってもいいw
そしてアンコールにILL ATTACKとSPIKE DRIVER BLUES。この2曲を聴かずにプライベーツのライブは終われない!そして締めに定番のストーンズ
まだまだ聴き足りないよ〜とアンコールを待つ私達。再び出てきてくれて、1曲だけアンコールに応えてくれる。他のメンバーは手を振りながらさっと退場したのだけれど、延原さんだけ名残惜しそうな顔をして、1,2歩行きかけたのにマイクスタンドに猫のようにひらりと戻ってきて、マイクスタンドのマイクに手をかけたまま、「なごり惜しいねぇ…」とぐずぐず。
「またね!」と振り切るように袖に消えていった延原さん。
なんだか…ピーターパンのような人だね。
子供もいるし、離婚のなんだかんだも経験してるし、引っ越そうとすれば荷物が一杯で俗世間のしがらみなんて全く捨てきれていないはずなのに、ただただライブで息をするために生きているみたい。
そのうち30周年記念ライブもあるだろうし、その時は『気が済むまで歌う』みたいなコンセプトで、軽く休憩を入れながらでも3〜40曲くらいやってみるというのはどうでしょう?

セトリ(公式HPより)
01.NOW, I GOT BEAT(新曲)
02.GONE DEAD TRAIN
03.CAT FISH
04.I WANNA BOOGIE
05.WASTIN' TIME
06.I'M HOG FOR YOU BABY
07.運のない男
08.LUCKY MAN
09.MONA
10.気まぐれロメオ
11.JUST MY IMAGINATION
12.MOVIN' STRANGER
13.一人ぼっちのバラード
14.AIN'T GOT NO HOME
15.MIDNIGHT RAMBLER
16.TRANSIENT DREAM
17.BOOGIE GO GO
18.DANCE
ENCORE-1
01.ill ATTACK
02.SPIKE DRIVER BLUES
03.Satisfaction (I Can't Get No)
ENCORE-2
01.LET'S GO CRAZY