LICENSE vol.7 feat.マツコDX

カメラが何台か入っていたので、DVD化するのかな?
なので、あんまりネタバレしない感想ですが少しだけ触れてます。


前説は、ライセンスのアナウンス(録音)。優しい猫なで声で、注意事項を読み上げる。
「○○をしないで下さい。したらぶっ飛ばすぞ、この野郎〜」←あくまで猫なで声でw



最後にちょっと挨拶に出てきた以外、生トークは殆んどありませんでしたが、ブリッジが、前のコントに軽く言及したり次のコントタイトルを発表するトーク形式になっていました。録音ということも逆手に取りながら、ライセンスらしいボケと仲の良さが出た会話で面白かったです。
ブリッジ映像が無くてスッキリした構成は、コントに集中できて良かった。

花が贈られてきていたマツコDXさんには、ライセンスサイドからコメントを貰いに行ったようで、「単独ライブおめでとうございます」以外の部分は、

「こういう時だけお願いしに来るのよね?都合良過ぎない?代わりに藤原君と一度”ピー”させてよ」

といった主張を、『ピー』な単語も2,3度織り交ぜながら結構長々と喋り、コメント録り担当(?)のライセンスのマネージャーに、藤原に手を出す許可を取ってましたw


OPはシンプルかつ、ちょっとオサレな感じの影絵映像。手品っぽくって、オオっとなりました。

●メモは一文字も取っていないので、コントタイトルや中盤の順番はあやふやですが、ざっと以下のような感じ。

1.旅行代理店
2.愛の奇跡
3.うたれ強い奴(短いネタ)
4.校長先生のお話
5.最強戦士ストロンジャー
6.恐怖の館
7.最後の言葉
8.あいつ
9.警備員


ライセンスは、コントにSEを結構多用するタイプだと思います。慣れてて、実際の演技との馴染みがいいなー。
ライセンスにしては、今回”遊び”の尺はかなり少なかったかな。そのせいもあってか、「校長先生のお話」の序盤で、井本がちょっとアドリブツッコミを入れたとき、井本に背中を向けている藤原が次にセリフを言うタイミングを計れなくて、2個ずつくらい、二人のセリフのタイミングが被ってしまい、ガタガタってなってしまってたw

設定やキャラは、比較的ベーシックなものが多く、他のコンビのコントと流れが被ったりしていないのか、ちょっと心配になるくらいでした。まぁ、どれもライセンステイストにはなっていたと思うけれど。

去年のツアーでは、藤原の長髪オタク系キャラが多かったからか、今回は逆に、ひとつも無かったです。それはいいんだけれど、一枚目DVDの『田所おさむ』のような、フルネームでキャラが一人歩きできる、キャラが立ったコントも1つは見たかった!

ああいう、滑稽かつ哀愁がありそうでいて、結構馬鹿馬鹿しく図々しいキャラ好きだなぁ。


●さて今回、個人的一番の目玉は、なんといっても『あいつ』でした。

『あいつ』とは、1枚目DVDに収録されている『マッサージ』のあいつのこと。そう、あのキャラの復活です!!

ブリッジトークでは、二人とも「あれがライセンスの真骨頂って言われてもなぁ?」と言ってましたが(笑)、やっぱり他のファンからも熱い支持が伝わっていたんだろうな〜。
これ1本を見れたことで、私としては1500円分くらいの元が取れたつもりですw
あの全身白タイツ姿のアフロ男が登場したのを見て、一瞬、涙腺が緩みそうになり、
「アカンアカン、目が潤んだらコントが見えなくなる!」
と、引き締め直しました(笑)。

DVDのよりもグダグダし過ぎず、馬鹿馬鹿しい意味不明のコミュニケーションは相変わらず。

若かった前回ほどの俊敏な動きはないけれど、冒頭の、井本のことを思い出す手段から始まって、他の方法で色々と笑わせてくれて、十分面白かったです。 「これは夜用だな」のリアル感ww

あの、「ンマァァァー!」の声を、携帯ダウンロード用に配信してくれないかなぁっ!


『愛の奇跡』は、会場のテンションが上がりやすいネタ(笑)。まぁ滑らん手堅いストーリーですし、井本の伸び伸びしたボケも気持ち良く、SEに合わせた演技も非常にコミカルで上手かったです。

この手の、女の子がキャーってなるネタは、その『キャー設定』に頼るだけで内容が貧相だったら、「ああ、よくあるねぇ」としか言いようが無いのですが、言葉選びや演技がとても良かったことに満足。

「ファンタジーな関係」でいて下さいw


『警備員』は、去年の全国ツアーの『放課後』のパターンですが、私は『放課後』よりも面白かったです。

ああいう中高生的な空気感を作るの、ホント上手いですね。

全日本選手権」とかENJOYなどの舞台でも、この手のスイッチが入ると、もっと年下の若手後輩芸人たちより、ずっと「子供」に見えるもんなー。


●ライブ後、友人とご飯を食べながら、もう少し練るならこうしたほうがいいのになーと思ったこと。

『校長先生のお話』は、最後のラップが中途半端。もっと完成度を上げて、コントのテンションを急に高めてスパッと終わったら気持ちいのに。
∞で藤原が、新宿のメガネ屋の名物店員のラップを即興で真似た時には、上手いなーと思ったので、期待していたら肩すかし。

”歌が無駄に上手くて、歌詞は馬鹿馬鹿しい”は、歌芸の緊張と緩和のセオリーですよね?


『最強戦士ストロンジャー』は、動きや会話のテンポをあえて抑えるキャラだけに、顔の表情が見えにくい、私のような後方座席では、十分楽しめなかったと思います。DVDで表情のアップが見れたら、もっと面白いかな?

このネタは、私にはダウンタウンの残像が強すぎて、あまりにもそのまんまに見えてしまいました。もうちょっと違う展開をして欲しかったのが正直なところ。

せっかくああいう初期設定なんだから、若手イビリに終始じゃなくて、新メンバー加入話が持ち上がって、ジェネレーションギャップに切なくなったり、ストロンジャーへの思い入れの悲喜交々などを中心にしたほうが良かったのでは?若手をイビるんなら、もっと下衆で理不尽なイビリをして欲しかった。

【追記】前のほうで見た人が、「目線を使った演技が上手い!」と書いていたので、やっぱり至近距離でもう一度見たい。


『恐怖の館』は、終盤〜オチにもうひと捻りあるかなと思いました。
①最後に上手く逃げ出せなくて、付き合い始めたばかりのバイトカップルも含め、我先に助かろうとする骨肉の争いが始まるとか、②すっかり油断している井本に新しい人物(藤原?)がナイフを持って近づいてきて、「それ、医者が使うメスじゃなくて、普通のナイフやんか(笑)」と突っ込んだりしてたら、いきなり刺される→藤原ナレーションが「そ、それはうちのバイトじゃありません…」→本物の無差別殺人犯(火事にするなら兼放火魔)という死にオチ、とか。

そんなブラックオチのネタもひとつ入れて欲しかった。『新宿南口連続殺人事件』のオチのブラックさが好きなので。


『最後の言葉』も、結構使い倒されているシチュエーション。
井本の「その場しのぎの返し」は面白かったし、井本のアドリブ任せの部分もあって、今回の中で一番緩いコントなんだろうなと思うので、あまりこだわる必要は無いと思いますが、これを入れるなら、キャラ立ちした全く別のコントをもう一つくらい作って欲しかったな〜。

あと、ムチャ振りコントにしてはムチャ振りが少なくて甘かった印象。もっとやらないと「ムチャ」じゃないよね?

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なんだか注文が多くて済みません。愛ゆえにw

個人的に、ライセンス二人の演技力をとても買っているので、それに見合うようなネタをもっともっと!と思ってしまうのです。

井本の「ヤクザ〜中学生」の振れ幅もそうだし、藤原については今回カムバックした『あいつ』から『蛇姫様の小林少年』までの懐の深さを見ているので、もっとコントの幅を広げられると思うんですよね。素人が「言うだけなら簡単」なこと書いて申し訳ないですが。

最後に、特に全国ツアーの告知などはありませんでした。